気にしすぎなくてもいい。お医者さんも悩む"発達障害"のあやふやさ

 

此方の動画の中身になります


”発達障害”実はあやふや?

 

どうもこんにちはあべしんです。

前回の動画である【ADHD発達障害はウソだった

という動画の続きになります

 

 

まずは初めて見た方のためにサクっと流れを説明します。

・最近流行りの発達障害、実際自分も疑っていた

・病院に行っても、なんか診断が曖昧だなぁ

・性格傾向の勉強をしていたら、「あれ、これって発達障害っている特徴と同じ」

・ネットで調べてみると、診断されたわけでもない自称発達障害がたくさんいる(多すぎ)

 

→なんか、おかしくないか?

 

という経緯があります

 

今回は、

 

そもそもの”発達障害”という言葉自体、かなりあやふやだった。

 

という現象について解説していきます。

 

  1. そもそも診断基準がおかしい

前回の動画では、DSMという診断基準によって発達障害の診断が行われているという紹介を行いました。実はこのDSMをめぐって、いろいろな問題が起こっていました。

 

  • 実は書いた人がキレている

DSM-4を作成した制作委員会の委員長である精神科医アレン・フランセス先生という方がいます。実は、この先生はDSM-5への改訂の際に『〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告』という本を出版されています。前に、DSM-5は基準が変化しているとお伝えしました。実は、この改定には製薬会社などの利害関係が絡んでおり、患者を増やす方向への改訂が行われていたのでした。これにフランセス先生は激怒。関係者はまるで昔の根拠のない呪術で不当に利益を得ていた呪詛師のようであるとまでキレ散らかしています。

 

  • 実はあんまり科学的根拠がない

実は、DSMはもともと統計調査のために設立されたという一面がありました。そのため、総計的には傾向が認められていても、科学的根拠に基づいたものではないこともあります。ニューヨークタイムスにも、先ほどのフランセス先生のDSMを批判する投稿が載せられています。→読めます!(https://www.nytimes.com/2012/05/12/opinion/break-up-the-psychiatric-monopoly.html?_r=3& 意見| 精神的独占を破る-ニューヨークタイムズ)

 

 

  • 診断自体があやふやになりやすい性質がある。

そもそも、発達障害の診断方法として、DSM-5を基にしたチェックシートや心理検査などを行い最終的に医師が判断するという形式をとられます。普通、他の病気などであれば腫瘍などをレントゲンで撮影し、はっきりと目に見える形でその病状を見ることができます。しかし、精神や発達の問題である発達障害はそれが出来ません。そのため、現状ではこういった方式をとらざるを得ません。人間が最終決断を下す以上、偏りや誤りが出て当然です。

 

※医師の名誉のために言っておくと、大多数のお医者様はこうした事実を理解し、診断は慎重に行おうと努力なさっています

 

 

しかし、件のDSMの件や、どんどんと概念が曖昧になる発達障害を巡る問題が起きているのもまた事実なのです

 

  1. 日本でもあやふやなまま広まりまくっている

 

実は日本においても、めちゃめちゃあやふやな広まり方をしています。10人に1人がADHD発達障害児が急増しているワケ(https://gentosha-go.com/articles/-/19749#:~:text=%E6%96%87%E9%83%A8%E7%A7%91%E5%AD%A6%E7%9C%81%E3%81%8C2012,%E3%81%AE%E3%81%BC%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 幻冬舎ゴールドオンライン )

 

こうしたニュース記事を見かけ、衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。実際に、日本に発達障害という概念が広まった大きな原因の一つだと思われます。しかしながら、これも妥当な数字かどうかは怪しい部分があります。この数字の出所は文部科学省が行った「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1328729.htm)という調査報告書になります。この調査は、全国の小中学生を対象にチェックシート形式での調査を行い、学級担任と教務主任等の複数の教員で判断し、結果を報告するというものでした。

 実際の医療現場ですら泣く泣く医師の判断を仰ぐという形式をとっています。しかもそれでも誤りは起きている。今回の調査はなんと医療従事者ですらない学校の先生による判断によって結果が計上されています。しかも問題はこれだけではなく、そのチェックシートの中身を一部紹介しますが、

 

・聞き間違いがある(「知った」を「行った」と聞き違える)

・聞きもらしがある

・読みにくい字を書く(字の形や大きさが整っていない。まっすぐに書けない)

・気が散りやすい。

・大人びている。ませている

 

といったようなかなり判断の難しい、しかも割と普通の事では・・・?といった内容の物でした。実際に、この調査にあたって「内容が恣意的すぎる」と言って反発する学校もあったようです。

こうした数字から、10人に1人は発達障害という情報が大々的に報道され、現代に広まったとされています。(先ほどの批判記事から見て、当時の海外の精神医学業界からしてこのような雰囲気であった。文科省はきちんとそれを真面目に汲んでしまった結果だと思われます。)

 

といったように、なかなか疑わしい内容となっていました。こんなあやふやな言葉に人生を振り回されてよいのでしょうか?

 

発達障害と診断されることは、その人の人生を大きく左右することです。もちろん、必要に駆られて深刻に事態を受け止めている方もいると思います。しかし、大人の発達障害や、グレーゾーンといった少し曖昧な方たちまで発達障害という言葉を使うことに意味はあるのでしょうか。

診断を受けて投薬治療などを行っても、対処療法でしかなく原因の解決になっていない場合も多々あります。

もっと、違うとらえ方をしても良いのではないでしょうか。

 

言葉があやふやならば、使われ方もあやふやに…

ということで次回は、発達障害という言葉の曖昧さが産んだ偏見が起こす問題についての動画を挙げられればと思います。